知っていると役に立つ!純正品トナーとリサイクルトナーとの違いとは?

純正品トナーとリサイクルトナーはしばしば混同されがちですが、両者の間には明確な違いがあります。そのため、それぞれの違いをよく理解しないまま使っていると、思わぬ問題に巻き込まれかねません。そこで以下では、これら2種類のトナーがどのような点が異なっているのかという点について説明していきますので、想定外のトラブルに見舞われないようにするためにも、その内容についてしっかりと頭に入れておくようにしましょう。

純正トナーとはどのようなものか?

トナー

純正トナーとリサイクルトナーの違いを知るために、初めにそれぞれがどのようなものであるのか見ておくことにしましょう。まず、純正トナーというのは、プリンターのメーカーが製造しているカートリッジのことです。そのような純正品として作られた製品は、プリンター本体と同じ製造会社が製造しているだけあって、互換品やリサイクル品といったそれ以外のものと比べた場合に、プリンターの性能を最大限に引き出すことができます。また、純正トナーは、カートリッジの設計段階からクローズドループリサイクルを前提としたものづくりを展開していることから、長年に亘って多額の資金を投じて行われてきた研究・開発活動によって実現された高度な技術が集約されています。他のトナーよりも値段は少し高価ではあるものの、プリンターの性能をより長く維持することができる上に、安心で快適な出力環境を保つことが可能なので、少しでも安価な物の方がよいといったことがなければ純正トナーを選ぶようにするのがお勧めです。

リサイクルトナーとはどのようなものか?

次に、リサイクルトナーというのは、「リサイクル トナー カートリッジ」の略語で、使い終わった純正カートリッジを回収したうえで、リサイクル工場において分解・洗浄・部品交換といったプロセスを経て再度使えるようにしたものです。きれいになったカートリッジに改めて新しいトナーを入れなおして再度使えるようにしているものですので、基本的にはその性能やクオリティは純正トナーとそれほど遜色はありません。リサイクルして何度も使うことができることから、環境に優しい製品として環境への意識が高まりつつある昨今において急速に普及してきました。もっとも、リサイクルトナーを作るためには、純正品を製造する段階からリサイクルを想定した工場ラインを設けておく必要があるので、すべてのトナーが再利用できるというわけではないという点には注意しなければなりません。また、プリンターの中にはリサイクルトナーと互換性があまりよくないものもあるので、その点についても頭に入れておくようにしましょう。

純正トナーとリサイクルトナーの品質の違いとは?

ここまで純正トナーとリサイクルトナーについて見てきましたが、その内容をよく理解すれば両者は必ずしも同じものではないということが分かったのではないでしょうか。異なる点はいくつかありますが、その中でも特に明確なのが、純正トナーは新品として作られているのに対し、リサイクルトナーは新品を再利用して作られたものであるということです。そのため、純正トナーの場合には不具合は滅多に発生しませんが、リサイクルトナーについては何度も使いまわしているうちにカートリッジが摩耗したりしてプリンターに設置した時にうまく動作しないようなケースも起こり得るのです。もっとも、メーカーとしては、当然ながらそのような不具合を防止するために入念な点検などを行うようにしているため、問題が発生する可能性はそこまで高いという訳ではありません。従って、よほど神経質な方やどうしても純正品でなければならないという方でない限りは、クオリティの面で両者の違いをそこまで気にする必要はないでしょう。

純正トナーとリサイクルトナーの価格の違いとは?

純正トナーとリサイクルトナーは、価格の面で大きく異なる傾向にあります。すなわち、純正トナーがそれなりに高価であるのに対し、リサイクルトナーはそれに比べるとかなりリーズナブルな価格で販売されていることが多いのです。純正トナーの場合には、新品として一から材料を準備して製造しなければならないのでどうしても原価が高くなりがちで、それが価格に反映されて高くなってしまいがちです。一方、リサイクルトナーについては、使い終わったカートリッジを再利用して製造することになるため、そういったパーツについては製造する必要がありません。その分だけ価格を下げることができることから、結果的に純正トナーよりもリサイクルトナーの方が安くなりがちなのです。そのため、少しでも安くプリンターで印刷したいという方であれば、リサイクルトナーは魅力的な選択肢となり得るでしょう。尤も、前述したとおり、大きくは違わないものの品質の面でやや劣るという点に留意しなければなりません。

純正トナーとリサイクルトナーの保証の違いとは?

純正トナーとリサイクルトナーの違いの中でも、頭に入れておきたいものの一つに保証の有無があります。純正トナーは正規品として作られたものだけあって、そのほとんどはメーカーによる保証が付いています。その内容は製品やメーカーによって異なるものの、例えば購入してから1年以内に不具合が判明した場合には新品と交換してもらえるといった内容になっているケースもあります。リサイクルトナーよりも品質が高いとはいっても、トナーは比較的不具合が生じやすい製品であるため、できる限り安心して使いたいと考えている方であれば、保証を重視して純正トナーを選択するというのは一案です。なお、リサイクルトナーの場合には、製品やメーカーによっては保証が付いているものも一部には存在するものの、ほとんどは無保証であることが一般的です。そのため、万が一不具合が発生した場合には、改めて購入し直さなければならなくなるというリスクがあるという点をよく認識しておかなければなりません。

純正トナーとリサイクルトナーのメーカーの違いとは?

純正トナーとリサイクルトナーとでは、その製造を手掛けるメーカーが異なるケースがあります。純正トナーであれば、特定のプリンターと完全に互換性があるものでなければならないので、それを製造している製造会社が自社の工場において作るというのが通常です。これに対し、リサイクルトナーについては、プリンターの製造会社が手掛けているものも中にはありますが、それ以外にもリサイクル専門のメーカーが製造しているようなものも存在しています。リサイクルメーカーだからといって必ずしも製造スキルや能力が劣るという訳ではありませんが、トナーを搭載するプリンターの細かな仕様は正規メーカーでしか知り得ないことから、どうしても互換性の観点からリサイクルトナーは純正トナーよりもクオリティが低くなってしまう傾向があるということを理解しておくようにしましょう。なお、プリンターの中にはリサイクルトナーには対応していないものもあるという点についても併せて知っておいてください。

まとめ

以上で見てきたように、純正トナーとリサイクルトナーは一見すると同じように見えるものの、実際には異なる点がいくつもあります。尤も、違いを踏まえていずれかが優れていると言い切ることはできないので、それぞれの特徴をよく理解した上で、自らのニーズに合う方を選ぶようにするのがお勧めです。なお、どちらを選べばよいか分からないということであれば、プリンターの販売店のスタッフなどに相談してみても良いかもしれません。